医療職との連携ポイントを考える
肺がんで骨や肝臓、脳に転移がみられるAさんは行える治療は全て行い退院することになりました。Aさんの妻は戸惑いがあり、本人もまだ状況を受け入れられていませんでした。看取り支援もケアマネの仕事の一つであり、退院にあたりケアマネはAさんと今後について話し合いを重ねて、訪問看護と訪問介護の導入をしたのです。しかし、夫婦ともに徐々に在宅サービスになれてきた、退院10日目にAさんに呼吸苦があらわれ歩行も難しくなりました。
このように、がんの終末期は急に体調が変化しやすく、その後の経過も早いのが特徴です。そのため、この時点で医療との関わりを増やすよう速やかに対応することが重要になります。また、Aさんは治らなくても治療を続けたいと希望したたため、すぐに訪問看護師に連絡し緊急訪問してもらったのです。そして、在宅で看取る覚悟など、今、考えるべきことをAさん夫婦に話し合ってもらうように看護師にお願いしました。
日々、ヘルパーや訪問看護師から情報を収集しつつ、いつでもプランを変更できるように意識し、ケアマネは調整役に徹することが大事です。そして、Aさんは無理に受診はせずに、看護師同行のもと妻が主治医に相談しにいった結果、二人は在宅で最期を迎えるという意識ができたのです。
そこから10日後には寝ている状態が増えたので、エアマットを導入し、その1週間後に妻に看取られ息を引き取りました。食事がとれなくなり、皮膚が弱くなるとむくみやすくなります。寝る時間が増えることで褥瘡のリスクも高まるので、その際はスムーズにエアマットを導入することも必要です。